とんきいのあゆみ


養豚のはじまり

とんきいが養豚を始めたのは1968年のこと。以来50年以上にわたって豚と向き合ってきました。

 

現代表の鈴木芳雄は、果樹栽培していた農家のもとに生まれました。

幼い頃から自然と触れ合い、土の香りに親しみながら、生産者としての誇りや農業への関心を自然に身に付けていきました。

両親は養豚をしていませんでしたが、果樹の堆肥作りのために豚を飼育していて、豚は身近な存在でした。

 

農業高校を卒業後、1年間のサラリーマン生活を経験し、農業を仕事にすることに。

企業に勤めるよりも、自分のやり方次第で可能性が広がる農業に強く惹かれたからです。

 

最初は果樹栽培を学びましたが、もともと家で飼っていた3頭の豚にとても魅力を感じ、梨畑を豚舎にして養豚に取り組むことを決めました。

これが、とんきいの始まりです。

 

ちょうどその頃、食肉ブームが始まり、東京オリンピック後には肥育牛やブロイラーの飼育を始める人々も増え、業界全体が活気づいていました。


安心安全でおいしい豚を求めて

機械化や合理化が進む中、豚肉本来のおいしさが次第に損なわれていくように感じた芳雄は、日本で一番おいしい豚肉を生産する、と決意します。

 

まずは、豚が食べる飼料を自分たちで作ることに。

考えに賛同した有志9人で1979年に配合飼料工場 東名畜販協同組合を設立。

同年、「有限会社三和畜産」として法人設立しました。

 

”工場で自家配合した飼料で育った豚は本当に味が違うのか?”を確認するために、養豚仲間と一緒に市販飼料で育った豚肉と自家配合飼料で育った豚肉の食べ比べ調査を2年で6回実施。

9割以上が自家配合飼料を食べた豚を当てることができ、養豚における飼料の大切さを強く実感しました。 

ここから、飼料へのこだわりを高めていきます。


とんきいブランド豚の誕生

養豚を始めてから20年経ったころ、より親しみを持っていただくために会社名の「三和畜産」ではなく「とんきい」を名乗るように。

 

豚のおいしさを直接伝えるため、1989年に直売所「豚屋とんきい」を開設。

直売所でよりおいしさを伝えられるように自社ブランド豚を育てよう、と決意します。

 

ブランド豚着手を始めた1992年ごろから、静岡県では輸入肉の増加から生産者を守るために高品質な豚肉の生産研究が始まりました。

ドリップの少ない豚肉を作るため、肉を重りで押したり、ビーカーに入れて高速で回すなどの実験を行い、融点を測るなどして高品質で美味しい豚肉の研究開発が進みます。

その結果、1996年に静岡型銘柄豚「ふじのくに」が誕生しました。

 

1998年には「ふじのくに」をこだわりの飼料で育てることで自社ブランド豚『浜名湖そだち』の県認定農場に指定されます。

以来、ブランド豚の生産に力を入れるようになりました。

 

長年の養豚実績が認められ、静岡県から新品種の肥育日数の調査試験や生育状況の調査を依頼されるなど、新品種開発に協力しました。

 

そして、2010年に”しずおかオンリーワン!豚”として「フジキンカ」が誕生。

とんきいでは、『プレミアムきんかバニラ豚』として、生産・販売に取組んでいます。


おいしさと安心安全は他にも

とんきいでは、養豚以外にも直売所や豚肉加工品生産、レストラン、ソーセージ作り体験教室、稲作など幅広く業務展開しています。

 

食べたものから体が作られる、食べ物と農業はつながっている。

すべては「みなさんに健康になってもらいたい」という思いから。

 

「とんきいがつくる食品は安心して食べられる」

みなさまに安心していただけるよう、日々、邁進しています。 


持続可能な養豚を目指したSDGsの取り組み

とんきいでは100年続く農業を目指し、持続可能な開発目標(SDGs)に取り組んでいます。

  • 飢餓をゼロに
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • つくる責任 つかう責任

特に力を入れているのは、豚の糞尿をバイオガス発電の資源や堆肥として活用する取り組みです。

バイオガス発電を取り入れた畜産業者は県内では当牧場を含みわずか2事業所のみ。

中小規模の農場での取り組みは全国的にも珍しく、県外からの視察依頼も受けるなど、環境保全に積極的な姿勢が評価されています。